「みんなで大家さん」検討してみました

　預金感覚で不動産投資を始められるという「みんなで大家さん」という投資について、購入を検討してみました。この商品の売りは、以下の３つです。

（１）少額（１００万円）から始められる。
（２）想定年利７％と高利回りが期待できる。
（３）元本評価割れなしを１５年継続中で元本が保証される可能性が高い（元本保証はしていません）

　似たような仕組みとしては、不動産投資クラウドファンディングがあり、「みんなで大家さん」もクラウドファンディングの１種として考えることも出来ますが、他のクラウドファンディングが１口１万円等の少額でも始められるのに対し、「みんなで大家さん」は１口１００万円からと少し高額なのが特徴です。

　今回検討した案件は、「成田１４号」という案件で、成田空港周辺の土地開発です。土地の種別は、山林、原野、宅地となっており、投資金額は土地の価格よりも大幅に高いので、造成費用等が乗っていると思われます。契約期間は５年なので、ある程度造成が進んだ段階で土地を売却することなりますが、この売却が本当にうまくいくかどうかが問題だと思います。

　利回りが７％というのが、怪しいのではないのかという意見もネット上で多く見受けられますが、土地開発ということであれば、この程度の利回りはそれほど不思議ではないと思います。また、この７％の分配金の支払も現在のところ実際に行われているようです。
　あとは元本が保証されるかが一番大きな考慮点です。パンフレットでも元本保証は出来ないと明確に書かれていますので、このリスクは間違いなくあるわけですが、問題はこのリスクがどの程度なのかの評価が出来ない点です。土地開発なので開発がうまくいって、買い手が付けば元本は保証されると思いますが、問題はこの開発が本当にうまくいくかどうかと言う点です。Ｑ＆Ａでも「プロジェクトが中止となった場合はどうなりますか？」という質問に対して「自社で開発を進めていくか、対象不動産を売却します。」という回答になっており、この場合は元本割れになる可能性が高いと思われます。契約期間満了後の売却が確実に出来るかという点についても、Ｑ＆Ａでは「売却する場合もございますが、運用期間が満了する前に対象不動産の見直しを行い、不動産特定共同事業としての運用が見込める場合には、新しい商品として再組成いたします。」と書かれており、多くの場合は再組成になると思われますが、そこも確実ではないですね。

　いろいろと検討してみた結果、今回は１口だけ投資してみようかと思います。最低限の１口にした理由は以下の通りです。

（理由１）契約期間満了後の売却の確実性がないので、元本割れのリスクがある。
（理由２）土地開発なので、リスクの計算方法が分からない。
（理由３）関係会社間で不動産、資金の運用を回しているようなので、操作が行われる可能性が無いとは言えない気がする。

　実際に投資を行ってみて、また、その結果はご報告したいと思います。